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先物取引(さきものとりひき)

別名  
英語名 Future transaction


3ヶ月後、6ヶ月後など、将来の特定日に行う、商品の受け渡しと代金決済の条件を現時点で契約する取引。

価格変動リスクをさけるため行われるもので、取引は取引所を通じて行われる。

金融先物取引 、債券先物取引、指数先物取引などがある。

このうち金融先物取引は外国通貨、 金利 などを現時点で、一定の将来時点に商品の受け渡しを行うか、あるいはそれまでに相場変動による差金決済を行う取引である。

また、指数先物取引とは実在しない取引を可能にするもので、株式指数先物、債券指数先物、商品価格指数先物、消費者物価指数先物などがある。

金融先物取引

金融先物取引(きんゆうさきものとりひき)はいわゆるデリバティブ(金融派生商品)の一つで、価格や数値が変動する各種金融商品や金利等について、未来の売買についてある価格での取引を約定(やくじょう)するものをいう。対義語は現物取引。

先物の決済日には現物を現金で決済するもの(デリバラブル:国債先物等)と、現物との価格差で差金決済(ノンデリバラブル:金利先物、指数先物等)がある。証券取引所や、金融先物取引所に上場されている。

商品先物取引

商品先物取引(しょうひんさきものとりひき)は、農産物や鉱工業材料等の商品を将来の一定日時に一定の価格で売買することを現時点で約束する取引であり、先物取引の一種である。

本来は、将来の価格変動リスクを管理するための手段(リスクヘッジ)として利用するものであるが、多くは投機手段としての利用となっている。対義語は現物取引。

株価指数先物取引

株価指数先物取引(かぶかしすうさきものとりひき)は株価指数の先物取引。

日本では東京証券取引所と大阪証券取引所で取り扱われている。両証券取引所では3月、6月、9月、12月の限月のうち近いもの5つほどが取引されており、限月の第二金曜日の始値で差金決済が行われる。毎月、第二金曜日は株価指数オプション取引の決済も行われており、SQ算出日と呼ばれている。

リスクヘッジ (例1)

例えば、大規模な農場があったとする。

1. 牧場では 牛 の 飼料 に トウモロコシ を使っている。
2. トウモロコシは 市場価格 で購入している。
3. トウモロコシが1 ブッシェル あたり3 ドル 以上になると赤字になる。
4. 年間に100万ブッシェル使用する。

酪農家は、来年のトウモロコシの価格が気になる。もし、来年の価格が3ドルを超えれば、赤字になってしまう。現状のトウモロコシ先物市場ではトウモロコシが2.5ドルである。そこで、酪農家は先物市場でトウモロコシを100万ブッシェル買う。250万ドルの支払であるが、証拠金取引であるため一部を証拠金として納めるだけでよい。受け取るのは「来年決済時点のトウモロコシ100万ブッシェル」である。

一年後、市場のトウモロコシ価格が4ドルになっていた場合


酪農家は、先物市場で買ったトウモロコシを売却する。このことで400万ドルの収入がある。昨年250万ドル支払った分の差額150万ドルと証拠金が返ってくる。差し引き150万ドル利益を得た計算である。一方、実際に飼料とするため現物市場でトウモロコシを購入する。単価4ドルで100万ブッシェル買うため400万ドルの支払である。先ほど、先物市場で得た150万ドルの利益と相殺して、差し引き250万ドルの支払となる。これで事実上、単価を2.5ドルに抑制できたことになる。酪農家が先物取引をしていなければ赤字となっていた。

一年後、市場のトウモロコシ価格が1.5ドルになっていた場合


酪農家は、先物市場で買ったトウモロコシを売却する。このことで150万ドルの収入がある。昨年250ドル万支払った分の差額100万ドルが証拠金から減額されて決済される。差し引き100万ドルの損失である。一方、実際に飼料とするため現物市場でトウモロコシを購入する。単価1.5ドルで100万ブッシェル買うため150万ドルの支払である。先ほど、先物市場で失った100万ドルと合算して、250万ドルの支払となる。これで事実上、単価が2.5ドルになる。酪農家が先物取引をしていなければ、より利益があった。

リスクヘッジ (例2)

例えば、大規模な農場があったとする。

1. 農場ではトウモロコシを生産している。
2. トウモロコシは市場価格で売却している。
3. トウモロコシが1ブッシェルあたり2ドル以下になると赤字になる。
4. 年間に100万ブッシェル生産する。

農場経営者は、来年のトウモロコシの価格が気になる。もし、来年の価格が2ドルを下回れば、赤字になってしまう。現状のトウモロコシ先物市場ではトウモロコシが2.5ドルである。そこで、酪農家は先物市場でトウモロコシを100万ブッシェル売る。250万の受け取りであるが、証拠金取引であるため一部を証拠金として納め総額を受け取るわけではない。売却するのは「来年決済時点のトウモロコシ100万ブッシェル」である。

一年後、市場のトウモロコシ価格が4ドルになっていた場合


農場経営者は、先物市場で売ったトウモロコシを買い戻す。このことで400万ドルの支出がある。昨年250万ドル受け取った分の差額150万ドルが証拠金から減額されて返ってくる。差し引き150万ドルの損失である。一方、実際に生産したトウモロコシを現物市場で売却する。単価4ドルで100万ブッシェル売るため400万ドルの受取である。先ほど、先物市場で失った150万ドルの損失と相殺して、差し引き250万ドルの収入となる。これで事実上、単価が2.5ドルになったことになる。農場経営者が先物取引をしていなければもっと収益は多かった。

一年後、市場のトウモロコシ価格が1.5ドルになっていた場合


農場経営者は、先物市場で売ったトウモロコシを買い戻す。このことで150万ドルの支出がある。昨年250万ドル受け取った分の差額100万ドルが証拠金とともに返ってくる。差し引き100万ドルの利益である。一方、実際に生産したトウモロコシを現物市場で売却する。単価1.5ドルで100万ブッシェル売るため150万ドルの収入である。先ほど、先物市場で得た100万ドルと合算して、250万ドルの収入となる。これで事実上、単価が2.5ドルになる。農場経営者が先物取引をしていなければ、赤字であった。

このようにリスクヘッジ目的に先物取引をすることは、より高い利益を求めるためではなく、経営構造を安定化させるために行なう。一年後、価格がどうなるか分からない状況では計画が立たないが、先物取引を行なうことで見通しを立てることができるようになる。 なお、実際の先物取引ではほとんどの場合、期限前に反対売買をすることで差額を決済(差金決済)するため、現物が取引されることは稀である。(現物決済する場合、期限まで決済を待たなければならないため。)

 

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